パレスチナ刺繍

パレスチナ刺繍の起源は、農民や遊牧民が野良着を補強するための刺繍が発祥だったといわれ、身の回りの景色や日々の生活を刺繍で表現するようになっていたそうです。

「糸杉」「オレンジの花」「ラクダの目」「鳥」「老人の歯」など、数多くの文様が生まれ、それぞれ風土に基づいて発展していきました。

農民が多かったパレスチナでは、夫の農作業に付き添った女性が、畑の木陰で刺繍をしていたことも多く、そんな地方の刺繍は「葡萄」「木」「葉」、時には「星」「風」なども刺繍パターンになっていった...。いつしか土着の伝統となった刺繍は母親が娘の結婚式のウェディングドレスに刺繍をするなど、ずっと受け継がれていくパレスチナの大切な文化の一つです。